1級着付け技能士の実技試験。お着物、長襦袢、浴衣、帯、そして大量の補整道具や小物類……。
準備を進めるうちに、誰もが一度はこう思うはずです。
「この大量で重い荷物、どうやって会場まで運べばいいの!対策は!?」
今回は、私が不合格年と合格年で身をもって体感した「キャリーケース vs 大型リュック」のリアルな移動対策について綴ります。
不合格年:渋谷の混雑を恐れて「大型リュック」で参戦
初めて受検した年、私は「昭和の小学生が修学旅行に行くのか」というような、実際に我が子が使っていたコールマンの大きなリュックを背負って会場へ向かいました。
なぜキャリーケースではなくリュックを選んだのか。
理由は明確で、私の最寄り駅から受検会場までの最適ルートが「渋谷駅乗り換え」だったからです。
「あの大都会・渋谷の激しい混雑の中で、不慣れなキャリーケースを転がして歩く勇気も気合もない……。それなら、全部背負ってしまった方が身軽なはず!」
そう考えての選択でした。ですが、これが大きな間違いだったのです。
一言で申し上げます。リュックは、とにかくしんどい。
試験前に肩や腰へしっかり目な負荷がかかり、会場に着いた頃にはそれなりに体力が削られている状態でした。
持参品一式を計量してみたら……なんと「5.8kg」!
合格年の受検では前年の猛省を活かし、はなっからキャリーケースで行くことを決意しました。
この先もヘアメイクのお仕事で絶対に必要になるものなので、思い切ってドン・キホーテで新調したのです。
実際に持参品一式を詰め込んでみると、かなりの重量になります。
気になって、今回この記事を書くにあたって当時の荷物一式(衣装箱代わりの風呂敷や小物、着物一式など)を体重計で計量してみたのですが……
なんと、5.8kg(約6キロ)もありました!
5kgのお米の袋より重いのです。しかもお米と違って、着物一式はとにかく「かさばる」のが厄介なところ。
大切な持参品の一つである衣装敷は、必要以上にシワを寄せたくありません。だから、小さく折り曲げすぎることも避けたかったのです。
対策講座に通っていた頃、これら一式を「IKEAの大きめバッグ」に入れて持ち運んだことがあったのですが、本当にしんどくて心が・・・いや、折れませんよ、な思い出があります。
合格した今になって振り返れば、ようやく「約6キロもあったんだな」と重さに意識が向きますが、当事者である受検生の時は、重さなんてどうでもいいくらい必死ですよね。
「どうすれば最適に受検に臨めるか」
それまでの過程の絶対に抜けない必須要件として、この持参品一式をいかに美しく、崩さずに、実技試験に向けて自分の体力を削らずに会場へ持ち運べるか。それはさながら【一大ミッション】の感覚でございました。

実際にキャリーケースにして分かった3つのメリットと「ある裏技」
恐怖だった「渋谷駅の移動」ですが、実際にキャリーケースで歩いてみると、嬉しい誤算とたくさんのメリットがありました。
① 体力の消耗が圧倒的に低い
引いて転がせるキャリーケースは、リュックや大型バッグに比べて身体への負担が比較にならないほど軽いです。大切な試験を前に、万全の体力・ベストコンディションで試験会場のスタートラインに立つことができました。
② 恐れていた「渋谷駅の混雑」は意外と大丈夫だった
いつも混雑している渋谷駅ですが、実技試験の行き来は「平日日中の中途半端な時間帯」でした。通勤ラッシュの時間から外れていたため、思っていたよりもずっとスムーズに、自分でも問題なくキャリーを引いて移動することができました。「大都会だからキャリーは無理」と決めつけなくて本当に良かったです。
【必見】会場を汚さないための、キャリーケースの「小さな工夫」
ここで、この記事を読んでくださった皆様へ、ちょっとした「備えあれば憂いなし」の特典情報をお伝えします。
キャリーケースで会場に向かう際、私は念のために「耳キャップ(ヘアカラー用のイヤーキャップ)」を持参していました。そして、会場に到着した際、キャリーケースのキャスター(回転部分)にその耳キャップをすっぽりと被せたのです。
目的は、外を転がしてきたキャスターによる「会場の床の汚れ防止対策」です。
これは試験の審査外の行いなので、正直、この行動が合否を左右するものではありません。ですが、大切な会場を汚さないためのマナーとして、また自分自身の安心材料(お守り)として、とても役に立ちました。
ちなみにこの耳キャップ、私は市販のホームカラーキット(髪染めセット)に入っていたものの、普段使わずに余っていたものを受検用にキープして活用しました。わざわざ新調しなくても、家にある身近なものが立派な対策グッズになりますよ。
③ 試験後の「速やかな撤収」に大活躍
実技試験が終わった後は、緊張の糸が切れてドッと疲れが出ます。そんな中、全工程終了のアナウンスとともに、速やかに荷物をまとめて退出を促されます。
既に他の記事でも先述の通り、パカッと開いたキャリーケースに、先ほどのお写真のように「風呂敷にまとめた小物一式」をポンポンと収めて、すぐにチャックを閉めて退出できるキャリーケースの機動性は、精神的にも肉体的にも本当に救われました。
まとめ:移動の手段も、あなたを助ける「味方」になります
実技試験のわずかな時間において100%の力を出し切るためには、会場にたどり着くまでの「体力の温存」が想像以上に重要になってきます。
もし、私と同じように「都会の駅の混雑が不安だからリュックやトートバッグにしようかな…」と迷っている方がいたら、私は全力で「最初からキャリーケースを選んで、平日の日中ルートを堂々と転がしていきましょう!」とお伝えしたいです。
大切な持参品を無事に運ぶだけでなく、自分自身を労わる「移動の手段」や「小さなマナー」も、ぜひ本番の頼もしい味方につけてくださいね。
ご参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございます。

