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【1級着付け技能士】伊達衿の縫い付けと出具合。「後で直す」をやめた理由

記事見出し画像。白塗りの化粧をした和装女性の衿元のアップを背景に、テキスト「【1級着付け技能士】伊達衿の縫い付けと出具合。」と、サブタイトル「「後で直す」をやめた理由」と書かれている。 受検記

毎年の受検時の注意事項や「よくある質問」にも記載がある通り、1級着付け技能士の実技試験では、伊達衿(または比翼衿)に関して明確なルールがあります。

【仕様】
名称:伊達衿(又は比翼衿) 数:1
種類:無地、地紋入りは可。スパンコールや刺繍などの装飾加工をしたもの、二色使い(金糸織入り等も含む)のものは不可。伊達衿止めは使用不可。

【よくある質問】
Q. 伊達衿は長襦袢に縫い付けますか?着物に縫い付けますか?伊達衿止めで止めても良いですか?
A. 伊達衿は着物に縫い付けて、長襦袢には縫い付けないでください。伊達衿止めは使用不可です。

私は伊達衿を採用しました。比翼衿は当初より選択肢に入っておらず、また使用不可と明記してある「伊達衿止め」も頭になかったため、「伊達衿を着物に縫い付けて受検する」という一択でした。

「後で直す手間」をなくすための、縫い付けの工夫

伊達衿は、受検当日までに何度か縫い直しました。着物に縫い付けた箇所の写真を念のため添えておきます。おそらく一般的であろう、左右の衿肩あき(えりかたあき)間を目安として縫い付けています。

当初は粗目に縫っていたのですが、練習頻度が増すと当然ほつれるのも早くなります。お裁縫にしっかり目の苦手意識がある私は、「あえて縫い直す手間を遠ざけたい」という一心で、少し細かめに、丁寧を意識して縫い付けました。

本来であれば、伊達衿と同系の糸で縫うことが望ましいのでしょうが、私は自宅にあった一般的な「白い糸」で縫い付けました。受検時の注意事項に糸の色に関わる記述がなかったため、おそらく採点基準には障りがないだろうと捉えたからです。

「後で出せばいい」という考えの危険性

縫い直した理由は、ほつれ防止の他にもう一つ、最たる理由がありました。それは「背面、側面からの、伊達衿の出具合を調整するため」です。

すごく当たり前のことを綴っているので、「だからどうした」という事柄かもしれませんが、少しお付き合いください。

注意事項の冊子の掲載図にあるように、「半衿の出具合」の指定は当然ながら「半衿の部分のみ」の寸法です。私が練習時に少し苦手だったのは、シンプルに半衿のみの寸法を測ればいいものを、重なっている伊達衿部分にまで干渉して寸法計測をしてしまうことがあった点です。無意識は完全なる敵ですので、そうならないよう自分に警笛を鳴らしました。

さて、肝心の伊達衿の出具合です。
練習当初、私は「伊達衿は、あとで出してもいいかな」と考え、少なめに出していました。しかし、対策講座を受講する中で「出具合が少なめだ」というご指摘を受け、注意事項の掲載図にあるような、私的には「少ししっかり目」の出具合を目指すことにしました。

そして練習を重ねていくうちに、私の「あとで出してもいいかな」という考えは大きく変化します。

確かに、多く出し過ぎたものを後から「しまう」のは難しく、着姿を崩すため危険すぎます。しかし、後で出すことを意識して控えめにしておき、「最後の5分間の手直しで微調整をはかる」というのも、私にとっては非常に難易度の高いことだと気付いたのです。

最初から「狙った出具合」を徹底する

だからこそ、練習を重ねて受検に向けて整い出した頃には、「伊達衿も最初から狙った出具合を目指す」ことに決めました。

これを徹底して意識することは、同時に「狙って決めた半衿の出具合」にも良い影響を及ぼすため、どちらも最初からピンポイントで狙っていきました。
可能な限り、できる限り、最終段階での手直しの手数(リスク)を抑えたかった。気になる箇所を、本番の終盤に残したくなかったからです。

この伊達衿のポイントで私が注視したのは「バランス」です。
背面、側面、前面、いずれの先も同様の位置から、バランスのよい出具合になっているか。

他の着物部位と比べれば極めて少ない出具合の面積ですが、伊達衿は「強烈な見た目の印象を左右する」重要なパーツだと捉えていました。

些細なこだわりが、本番の安心感を生む

実際の受検時、残り数分間の簡単な手直しタイムにこれらを再注視しました。
どうしても気になったのか、それとも極度の臨場感から全てが気になっていたからか、前面の伊達衿をすっと指で整える行いをしました。

綴ってみれば、全く大した事は微塵もございません。ただ、些細なこだわりが散見している程度の記録です。

しかし、この伊達衿に対する些細なこだわりは、あえて持ち続けました。均一に伊達衿を施すことに若干の苦手意識があった私にとって、この「最初から狙い、丁寧に縫い付ける」という準備こそが、本番の安心感に繋がったからです。

この等身大の試行錯誤が、少しでもご参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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